先端研究を体験できる環境

 本専攻の学生は、日々の研究活動を通じて、分野の最先端の知見や成果を生み出すプロセスを体験しています。こうした研究活動は、既に明らかにされた事実、現象を座学により学ぶコースワークとは全く異なる体験であり、これこそが大学院で学ぶ事の醍醐味とも言えるでしょう。

 では、大学院で先端研究を行うために必要な環境、要素は何でしょうか?

 高価な実験装置や計測機器、高速大容量のコンピューター、それらを可能にする潤沢な研究費、快適な作業環境等々、人によって、はたまた研究分野によって色んな答が返ってくるでしょう。環境エネルギー工学専攻では、そうした(ある種物理的な)要素に加えて、各研究室でこれまで教員や多くの卒業生が知の探求のために行った膨大な試行錯誤、それにより研究チームに蓄積されてきた知識や経験、知恵こそが先端研究に取り組む上での鍵となると考えています。

 論文の読み方、調べ方、纏め方、ゼミやセミナーによる情報共有の方法、実験装置の使い方、新しい装置の設計方法、プログラミングの様々なコツ、データ整理の方法や解釈等々、研究室のメンバーとして、日々こうした知のストックに触れ、吸収し、そこに自分の学んだ事をプラスしていくこと、それが修士・博士課程の学生に与えられた贅沢なチャンスです。